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目白バースハウス(目白助産所)

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夏のお産、暑くても我慢我慢

お産は想像以上に体力を使う大仕事。産むお母さんは汗をいっぱいかきながらお産をします。そして、周りの立ち会う家族や私たち助産師も夏のお産はみんなが汗だく。
この間立ち会ったお姉ちゃんも「暑い暑い」を連呼しながら、でも赤ちゃんの側を離れたくなくて、服を脱ぎつつ立ち会っていました。

そしてこれにはちゃんと訳があります。
日頃からお母さんには妊娠中に体を冷やさないようにとお伝えしていますが、お産の時も身体を外や中から冷やしてしまうと、スムーズにお産が進まないことがあります。ですので、出産の際の環境も冷えないように注意しています。
そんなお母さんへの配慮ももちろんですが、実は部屋を暖かくしておくのは、何よりも「赤ちゃんのため」なのです。

赤ちゃんはお母さんの子宮の中の羊水に浮かんで生活しています。羊水の温度は37~38℃。そんな温かい環境から外へ出てくる赤ちゃん、もし出てきた環境がとても寒かったら途端に低体温になってしまいます。ましてや濡れた状態で出てきますから、なお体温が下がりやすいのです。赤ちゃんにとっての低体温は命取り。寒いだけでなく、上手く呼吸が出来なくかったり本当に危険なのです。

ですので、私たちがどんなに暑かろうと、ここは赤ちゃんが第一優先。生まれ出てくる赤ちゃんが元気にいられるよう、夏でも部屋の温度を下げすぎないように保ちます。

また、生まれて来た赤ちゃんをお母さんの胸の上に裸のまま抱く「カンガルーケア」。赤ちゃんにとってはとても安心できる姿勢で至福の時ですが、これもお母さんの体が冷えていては赤ちゃんの体温が奪われてしまいます。お母さんが日頃から身体を温めてお産に臨むことはやはり大切です。

これは、目白バースハウスで生まれた赤ちゃんにプレゼントしている帽子。とても可愛くて皆お似合いなのですが、これも赤ちゃんが体温を下げないために大切なアイテムです。濡れた髪のままで冷えないように被せてあげます。

夏こそ冷え予防。赤ちゃんのためにも冷やさない注意と工夫、心がけてくださいね。