おなかの赤ちゃんへの声かけ
妊娠中、ぜひ赤ちゃんに沢山お話をしてあげて、赤ちゃんと良くコミュニケーションを取ってくださいねと私たちは妊婦さんやご主人にお話をします。
妊娠が分かると、本当に嬉しくて幸せな気持ちでいっぱいですね。
でも、「赤ちゃんとコミュニケーション」と心では分かっていても、まだ見ぬ赤ちゃんの存在をなかなか実感できなくて、どのように赤ちゃんとコミュニケーションを取ったらいいか分からない方も多くいらっしゃると思います。
でもせっかく感じているその幸せな気持ち、ぜひ赤ちゃんに伝えてあげて欲しいと思います。きっと赤ちゃんもとても嬉しくて幸せに感じるし、それが、生きたい会いたい生まれたいという思いに繋がります。
妊娠がしばらくすると、胎動を感じ始めると思います。胎動は腹の中の赤ちゃんが動くこと。早い人では妊娠17週頃から、妊娠22週頃に感じる人もいます。最初の感じ方は「モゾモゾ」「ニョロニョロ」など人それぞれ。なかには腸が動いているのか、胎動なのか分からないという方もいらっしゃいます。そしてその後胎動は日に日に大きくなり、赤ちゃんは出産まで動き続けます。その動き方も動くタイミングも子どもによってそれぞれ。私も自分の子供たちそれぞれの胎動の特徴と、生まれてきてからの動きや育ち方を見て、胎動そっくりと感じることが多々あるから面白いものです。
胎動がある時は赤ちゃんも起きている時。より話しかけてあげると良いですね。
お腹の赤ちゃんは、お母さんやお父さんの声、お母さんの動きによる振動など、外界のさまざまなことを感じ取っています。赤ちゃんに特別何かを話しかけると言うよりは、ぜひ普段のご家族の会話に赤ちゃんも交ぜてあげるようにしましょう。話しかけは、赤ちゃんの脳へのいい刺激になることはもちろん、母性を育成するという効果もあります。
赤ちゃんへの話しかけといっても、特別なことは何もありません。基本的には、お母さんがリラックスして、毎日の生活から感じることを自然な言葉で話しかけてあげればそれで十分です。ご飯が美味しいと思えば「ご飯おいしいね~」、今日みたいな天気の時は「いっぱい雨が降ってるね~」「蝉がいっぱい鳴いてるね~」。こんなことで十分です。そして赤ちゃんへの思い、「あなたがお腹に来てくれて嬉しいよ」「元気でいてくれてありがとう」「会えるのを楽しみにしているよ」と伝えてあげましょう。
お母さんと赤ちゃんは、胎盤とへその緒でしっかりつながっています。お母さんが感じたり
聞いたりしていることは、赤ちゃんにも同じように伝わっていると考えましょう。でも、思っているだけではなかなか伝わりません。赤ちゃんのいる羊水の中は音がよく反響するので、声に出して音で伝えることがポイントです。そうすると、赤ちゃんとの一体感も高まり、語りかけも自然にできるようになってきますよ。
そしてお母さんとお父さんの声をしっかり刷り込まれると、生まれてきた直後も、その声が聞こえてくることで赤ちゃんの何よりもの安心につながるのです。