禅宗寺院で食事を作る僧侶の役職を“典座(てんぞ)”といいます。
精進料理の本を読んでいて、典座が調理に際し忘れてはならない3つの心構えである“三心”が強く印象に残りました。
与えられた材料でいかに良い料理を作ることができるか工夫し、自分が作った料理を食べてくれる人の笑顔を思い浮かべながら、今自分にできる最大の努力をするということ。
どうしたらもっとおいしくなるだろうか、どうしたら見栄え良く仕上がるか、どう盛り付けたらより食べやすいか。それを追及する工夫こそが大事
気が向いた時にだけ丁寧にしたり、あるいは良い材料の時だけ張り切ったりするのではダメなのだということ。
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この3つは、家庭やバースハウスで毎日のごはんを作る時に心がけたいことでもありますし、そして食事だけにとどまらず日常生活のあらゆる面でも活かすことのできる心の持ち方だなと感じました。
そして感謝の念。
「このように食材の持ち味を充分に活かして丁寧に調理され恭しく送り出された食事には、食べる側にも相応の作法と態度が必要となる」と本には書かれていました。
食事前に五観の偈を唱えるそうです。
この食事が作られるまでにかけられた多くの手間と労力を考えてみよう
自分はこの食事を食べるに値する正しい行いをしているだろうか
むさぼり、いかり、おろかさ等の欲のおもむくままに食べることがないよう自らをいましめよう
美味を楽しむために食べるのではなく、この身が痩せ衰えるのを防ぐための薬としてありがたくいただきましょう
仏道を成就するという願いのために、この尊い食事をいただきます
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ふむふむ。勉強になります。
作る側のまごころと、いただく側の感謝のこころが合わさってこそ、体の中から良いエネルギーやパワーが満ち溢れるものなのかもしれませんね。
無意識に適当な感じになりがちな「いただきます」と「ごちそうさま」ですが、ちゃんと手のひらと手のひらを合わせ大きな声で感謝の気持ちを持って言いたいものです。
ではまた、ごきげんよう。良い連休を(^^)