今日はお日様が出て暖かかったですね。でも日が陰れば肌寒く、風が吹けば肌も冷やっと感じてしまいますね。ストールや羽織りなど、肌を冷たい外気から守るアイテム、ぜひ携帯して暖かくお過ごしください。
さてこの暗闇に浮かぶ丸い影、一体なんでしょうか。
これは目白バースハウスのお産をする部屋の天井からぶら下がっています。
近づいてみると、
とても頑丈な輪っかです。
昔、日本でも梁(天井の横の柱)から綱をたらし、そこにつかまって産む習慣のあった地域がありました。「産綱(うみづな)」と呼ばれていました。これはその梁の代わり。この輪っかに綱(実際はさらしを通すことが多い)を通して使います。しゃがんだ姿勢で思いっきり綱を引っ張っていきむと赤ちゃんが出てきやすいというもの。
当院でも当初はそのような使い方をするために付けたはずなのですが、実際はそのような使い方では使用していないのが事実です。生む方の骨盤の状況や筋肉や靭帯の硬さなどによっても、善し悪しがありますし、近年出産される方の体の状態を見ていると、むしろそのような使い方をしない方が赤ちゃんもお母さんもより負担なく出産できることも多い気がしています。
ただ、この輪っか自体は固定されていないので、横向きに出産される方で、いきむときに足の力が抜けない方などは、輪っかに通したさらしを思いっきり引っ張ってもらったりします。それでいきむといい具合に足の力が抜けて、産道の柔らかさも増し、スムーズに生まれることがあります。
使い方も色々。産むかたの体に、そして出てきたい赤ちゃんの様子に応じて、色々な方法で私たちはお産に携わっています。