妊娠中期頃の貧血、今の時期には多いですね。貧血になってしまったらどのように対処したらいいのでしょうか?
昭和の初期から中頃までは鉄欠乏性の貧血はさほど多くはなかったと聞きます。もちろん私が助産師になったのは平成ですので、昭和の頃の先輩方は色々な事をご存知で、対処法に関しても今行っているものとはまた違ったことが勧められていたのかもしれません。
今、目白バースハウスでは貧血との診断が出た方に対しては、
1、鉄製のお鍋をフル活動して、調理をすること。
鉄製の物から鉄分が食品に入り体に吸収することができるから。できればトマトの料理や酢を使った調理法がお勧め。
2、お湯を沸かす時にも、鉄タマゴ(鉄でできた玉子型の物・調理器具売り場で売ってます)などを入れて、湯を沸かすと良い。
3、鉄分を多く含んだ食品を食べる。ただし海藻類(ひじきやわかめなど)は甲状腺にも影響があるので、ご自分の体質を考えて食べること。
4、鉄分の多い物だけ食べても吸収がうまくいかないことが多いので、ビタミンCを含んだ食品も一緒に摂ること。
など、お勧めしています。その他にも個別で行うこともあります。先日貧血だった方も、意識的に食事を摂取し、貧血が改善され出産に臨むことが出来ました。
夏を過ぎ、今の時期は夏の胃腸の疲れもあって、どうしても貧血の方が増えてしまう、そんな時期でもあります。肉や魚ばかり食べても、野菜のビタミンCが不足しては貧血も治りにくくなってしまいます。体調を考えてお食事を健康的に召し上がってくださいね。
↑「金針菜」と呼ばれるユリのつぼみを乾燥させた中華食材です。鉄分はほうれん草の20倍、カルシウムやミネラルも豊富で、戻して炒めたり煮たり、甘味があって美味しいですよ。