いつも妊婦さんや女性の冷えは要注意ですよというお話をさせていただいていますが、近年子供の冷えも問題視されてきています。
保育園に子供を通わせていていると、夏は水遊びのために毎朝体温を測り、保育園の表に記入するので他の子の体温も見れるのですが、確かに体温が低い子が沢山います。
子供は大抵37℃近くあるものだと思っていましたが、36℃前半という子も見受けられます。ぱっと見ても顔色の悪い子、目の下にクマを作っている子、夏なのに汗もかかない子、大丈夫かなと心配になる子も居ます。
子供を持つ親や保育士は、子供が高熱を出すことには神経質ですが、体温が低いことについてはあまり気にしない傾向にあるように思います。
恒温動物である人間は、体温が大幅に変化ないように体温調節をしながら生きています。暑いときに体温が上がりすぎると熱中症になってしまいますし、寒いときに下がり過ぎると体の各器官は正常に動かなくなってしまいます。つまり正しい体温調節ができるということは、私たちが生きていく上での必須条件といえるのです。
体の中では生命活動を保つために酵素という物質が働いています。酵素が働きやすい温度は36.5℃。体温がそれ以下だと酵素はうまく働かなくなり、体に必要な栄養を取り込んだり、老廃物を排泄したりという機能が低下してしまうのです。
子供の成長に欠かせない代謝機能を下げてしまう低体温は子供にとっても非常に深刻な問題といえます。
低体温が増えている背景には、冷房に当たりすぎることや電子機器類の多用による自律神経機能の低下や、運動量の低下による血液循環の悪化や熱エネルギー産生の低下、また冷えた食事の過剰摂取などがあるかと思います。
低体温は体質だけではありませんので、子供の健康を考えた時、家族全体で生活スタイルを正していく努力もとても大切です。ぜひ一緒に動いて一緒に笑って、心からポカポカした生活を家族みんなで送りたいものですね。