日々の健診の中で、妊娠中の体重増加はどのくらいまで良いですか?という質問が、たまにあります。目白バースハウスでは妊娠中の体重の管理について、「トータル何Kgまでに抑えてください」というようにはお話していません。
今年の3月に日本産科婦人科学会が新たな指標を提示し、妊娠中の体重増加の目安を今までよりも3kg引き上がったことをご存じですか?低出生体重児が増加していることからの変更とのことです。
皆さんからお話しを伺うと、妊娠中の体重増加は少なければ少ないほど良いという認識をされている方も少なからずおられます。しかし、それが赤ちゃんの低体重に繋がってしまっては良くないですね。かと言って極端な増加ももちろん母体に対して悪影響を及ぼすこともあります。
目指すところは、自分も赤ちゃんも健康に幸せに妊娠生活を送り、出産を迎え、家族が楽しく日々を過ごしていくことです。
実際妊婦さんと接していて、必要な体重増加というのはかなり個人差があると思っています。誰しもが同一の数字で判断はできません。体重はあくまでも目安。その目安から日々の生活を振り返ったり、食生活を見直したり、体調などと照らし合わせたりすることが大切です。そしてその振り返り方や見直し方が、私達専門家がアドバイスできるところです。妊婦さん一人一人によってお伝えするアドバイスは全く違います。
ただ全体的に、体温が低かったり、夜更かしな方で代謝が低いと思われる妊婦さん、お食事で果物を多く食べられる方は極端な体重増加をされる方が多い印象があります。
果物は、水菓子という別名を持っているくらい水分や糖分が沢山含まれていてカロリーも高いので、あまりお勧めはできません。ビタミンを摂るために食べる、というようにおっしゃる方もいますが、ビタミンは野菜でも十分取れますし、繊維質も野菜で摂れます。水分も多いので、浮腫みを増幅する場合もあります。一日にリンゴ半分~四分の一ほどでしたら、適量の範囲と思われますが、それより多い量を召し上がると、体重がかなり増えてしまう事になりかねません。
蛋白質も十分に、肉や魚で摂っていただきたいですし、野菜も生ではなく加熱して食べていただくと良いと思います。生の野菜ですとそれだけ多い量を食べられないので、煮たり焼いたり、蒸したりで、色々な種類の野菜を召し上がってください。便秘の予防にもなりますので、大根、ニンジンなどの根菜類はお勧めですね。
この赤ちゃん。お母さんは第一子の時と妊娠中の体重増加が同じだったのに、生まれてきた子は500ℊ以上違っていてビックリされていました。そんなこともありますよね。落ちそうなほっぺが可愛い~♡